2015年にローンチされたYeezyは、ラッパー兼デザイナーのKanye Westが手掛けるストリートウェアブランドです。このブランドのスタイルは、ファッションと音楽という二つの世界が交差するところから生まれています。
数々のヒットアルバムを世に送り出した後、Kanyeは新たな表現の場を求めるようになり、ファッションを3年間学んだのちに、自身初のアパレルラインを立ち上げることを決意します。
実のところ、Kanyeにとってこの分野は初めてではありません。彼は長年にわたりNikeと組んで、さまざまなバージョンのNike Air Yeezysを手掛けてきましたが、クリエイティブ面での主導権をめぐる問題からこのコラボレーションは終了しました。現在はDondaのクリエイティブディレクターを務める一方、コレクションをサポートするAdidasとタッグを組み、Adidas Yeezy Boost 350というスニーカーモデルを発表。このモデルは今や世界的なベストセラーとなり、男性だけでなく女性や子供たちからも愛されています。
Kanye Westがファッション界に本格的にデビューを果たしたのは、2015年のニューヨーク・ファッションウィークでのことで、Adidasの名のもとに披露されました。
彼のコレクション発表は常に既成概念にとらわれないスタイルで知られています。Season 1では新曲「Wolves」を発表の場で披露し、Season 2ではアメリカ全土の劇場でライブ配信を行い、その観覧チケットはたちまち完売となりました。
スタイルの面で見ると、Yeezyのカラーパレットは非常に落ち着いたトーンで構成されており、ヌードカラー、パウダーピンク、エクリュ、アンスラサイト、カーキ、ブラウンなどが中心となっています。
インダストリアルおよびミリタリーからのインスピレーションは全コレクションを通じて表現され、特にオーバーサイズのボンバージャケット、ウインドブレーカー、加工を施したパーカー、ロング丈のアノラックといったアウターに顕著です。一方、ハイテクスニーカーは実用性と実験性の間を行き来し、最先端の素材と先進的なシルエットを採り入れています。
カルトアイテムとしては、ボディスーツ、ソックス、ジョガーパンツ、オーバーサイズのスウェットやTシャツ、そして究極の快適さを追求したサーマルスーツなどが挙げられます。一方で、フリンジ加工や立体的なモチーフが施されたニット、モトクロス選手を思わせるパンツは、ミニマルなグランジテイストを際立たせています。
つまりこれは、色彩やシルエットにおいてベーシックでありながら、リラックス感があり、無限に近いコーディネートの可能性を秘めたファッションなのです。
ビジネスの観点から見ると、Yeezyというレーベルこそ、Kanye Westが自身の技術的手腕とビジョナリーな想像力を融合させ、未来を再定義していく原動力となっているのです。
