Buscemiは、近年ストリートウェア、とりわけスニーカーの世界に接近しているラグジュアリーブランドの潮流に名を連ねるブランドである。
ロサンゼルスを拠点とするこのブランドは、主にスニーカーとレザーグッズを手がけており、ブランド名の由来となったジョン・ブシェミ(Jon Buscemi)によって率いられている。彼はスニーカーに熱狂するコレクターで、かつてウォール街で働いていたが、2002年にDC Shoesのトレンドフォーキャスターへの転身を勧められたことをきっかけに、自らの大きな情熱に生きる道を選んだ。
その後、Gourmetのプロジェクトにも携わった彼は、あるひらめきによって大きな成功を手にする。それはファッションのルールをある意味で覆すようなシューズだった。「男性が、あの有名なハンドバッグを模したスニーカーを履くなど、誰が想像しただろうか」。そう、ジョンのスニーカーは、他でもない伝説的なエルメスのバッグにインスパイアされたものだったのだ。足首に巻くストラップには南京錠、キーホルダー、そしてヒール上部にはハンドルまで備えられていた。ディテールはケリーやバーキンにも劣らぬ完成度で、縁は手描きで仕上げられ、18金の金具とイタリアの最高級タンナー由来のレザーが使われていた。当初は白・黒・赤の3色、計600足のみが製作されたが、あっという間に完売し、正規の販売店に並ぶ前に売り切れてしまうほどだった。それ以来、Buscemiのスニーカーは世界各国の主要店舗で販売されるようになり、わずか1シーズンで取扱店の数は18店から40店へと急増した。中にはニューヨークのBarneysやKith、パリのColette、ロンドンのHarvey Nicholsなども含まれている。
その後、コレクションはさらに拡充され、メンズ、レディース、キッズと幅広いモデルが展開されるようになり、数多くの限定モデルも生み出されている。
